サッカーは矛盾の戦いである。

ディフェンスはシステムであります。一人じゃなくシステムで守るのだ。
最高のディフェンスはどんな巧みな攻撃にも耐えられる。
一人が抜かれても、ちゃんともう一人が出てきて邪魔をする。
誰も居ない所に球を蹴っても、何故か、湧いてきたように、
そこにディフェンスが居て蹴り返してしまう。不思議だ。
相手がどんなに意外な攻撃を仕掛けて来たとしても、
楽々と対応出来るディフェンスシステムが存在する。
完璧なディフェンスシステムには、意外という言葉は、存在しない。

一方、どんな堅いディフェンスをも、
彼らが全く想定していない攻撃を展開して、打ち破ってしまう、
そのような攻撃システムがあるのだ。
それは華麗な個人技でも良いし、渋いパスワークも、あり、だ。
鉄壁と思われるディフェンスシステムでも、
誰も想像できないような針の穴のパスを繋げてしまう。
つまり、意外性。これです。
どんなにサッカーを知りつくしているディフェンスでも、
あまりに意外な攻撃には太刀打ちできないのだ。

ああ、そうですか。
しからば、最高のフォワードと最高のディフェンスがぶつかったら、
得点は入るのか入らないのか、一体どっちなんだ。え?

ああ、これぞ矛盾。




サッカーはゴルフである。

サッカーのキックの多彩さには驚くべきものがある。

インステップキックはドライバーだ。
インフロントキックはアイアンだ。
チョップキックはウェッジですね。
サイドキックはパターだ。
ゴルフだとパターはコロコロと転がしてホールに入れるに決まってますね。
でも、サッカーだとサイドキックで猛烈に速い球を蹴る事もある。
PK
な どサイドキックで蹴る場合も多いよね。
ゴルフでは反則のアウトサイドキックやヒールキックまでありますね。

サッカーとは、11人の 選手がピッチを駆けずり回りながら、
次は何番のクラブで、どの選手にパスしようかな
と、考えて、クラブを選んでる、そんなゴルフなんですね。ん(?)
しかも常に、相手のディフェンスって言う、邪魔する奴がいるのだ。

、、、だから、面白いに決まってますな~、サッカーは。

サッカー中継を見ながら、
このキックはゴルフの何番クラブに相当するのかな?
と考えながら見るのも(ちょっと変だけど)楽しい。



サッカーは将棋である。

ヨーロッパや南米ではサッカーの選手は将棋の駒である。
チェスではなく将棋の駒なのであります。
チェスの駒は相手に取られると使えなくなってしまうが、
将棋の駒は取られると相手によって使われてしまう。
ヨーロッパリーグでは優秀な選手はどんどん値段を上げながら、
より強い(ではなく金持ちの)チームに買われててゆく。
もっとも高い値段の付いた選手が最優秀選手なのです。
将棋より恐ろしいのは、選手ばかりではなく
監督もひとつの「駒」にすぎないのだ。
成績の悪い監督はすぐに首だ。

それではチームの主人公は誰なのかと言うと、それはサポーターなのだ。
日本やアメリカでは野球でもサッカーでもフットボールでもバスケットでも
チームの主人公はスポンサー企業なのだが、
サッカーの本場であるヨーロッパや南米では
一流チームともなれば、サポーターがチームを支配している。
これは日本人にはなかなか理解しがたい。
もちろん、オーナーという人はかならず居ます。
でも、オーナーはサポーターを無視してチーム運営をすることは出来ない。
そんなことをすれば、生命の危険があるのだ!!

一番有名なのはスペインのFCバ ルセロナで、
スポンサー企業を沢山持っていながら、ユニホームでの広告を許さないのだ。
広告が一切付いていないユニホーム、これがバルセロナの自慢です。
にもかかわらず、ヨーロッパで最もお金持ちのチームのうちのひとつで
世界中からトップ選手をかきあつめ、
ついにスペインリーグで常勝の地位を獲得してしまった。
 (最近さすがに金詰ま りなんでしょう、ユニホームに、何かチラッと付き始めましたな。
  、、、ロナウジーニョなんて、雇うからだよ、、、)

サポーターっていうのは、本場では、基本的に応援団とは全く違い、
ようするに「将棋を指している人」なんですね。

例えば下
http://www.fcbarcelona.jp/socio/


サッカーは戦争である。

前項に続き、スペインリーグを例に考えてみよう。
FC
バ ルセロナは、何故外人を沢山雇うのだろうか。
http://www.fcbarcelona.jp/

レアルマドリッドは、もっとひどい?ですな。
http://www.realmadrid.com/ja

どっちのチームにも、レギュラーには
スペイン人は、ほんの申し訳程度の人数しか居ないじゃん。

確かに「ガイジン枠」なんて物が無いからだけど、それにしてもだ、
何故スペイン人の若い優秀な選手を捜してきて育てようとしないのか。
実はこの件は、彼の地でも大問題になっていて
「これが為に、スペインはWCで 優勝できないんだ」と、
多くのファンを嘆かせているのである。

しかし、例えばバルセロナのサポーターからすれば、
スペインの他の地方の選手を雇うくらいなら
外人を雇った方が「まし」だ、と言うことになる。
特にマドリード出身の選手なんか「もってのほか」でしょう
「フランコが愛したレアルマドリー」ですからね。

バルセロナを州都とするカタロニア人は
「カタロニアはカタロニアと言う国なのだ。スペインじゃないんだぜ。」 と、言う。
言葉だって、スペイン語じゃない。普通に話される言葉は「カタロニア語」なのだ。
カタロ ニア独立問題は、スペインの、完治不能悪質盲腸炎とか、、、呼ばれている。
、、、

バルセロナのサポーターの「心」の奥にはこんな事情があるのです。

スペインリーグは、スペインにおける「内乱」なのだ。


スペイン戦争は、まだまだ終わってないんですねー。

イギリスだってヤバいよね。
WCでもオリンピックでも、サッカー、ラグビーの場合は、
ひとつの国としてのGB(グレートブリテン)じゃなく
イングランド、ウエールズ、スコットランド、アイルランドって4っつに分かれてるよね。

で、EC離脱を機に、本当に 分裂の危機にあるようだ。、、、
一体どうなるんだろう。恐ろしい、、、、、、、、

 

嗚呼、サッカーって、奥が深いなあ、、、、、




  
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