カラス事件
カラスは頭がいい。
これは、テレビ等でも、しばしば話題になりますね。
私も、カラスの頭脳に脱帽したことがある。
ある日、私は、いつものようにロクロを廻していた。
すると、森の中から「コンコン」と、響く音が聞こえた。
キツツキが木をたたく音とは、ちょっとちがうようだ。
何だろう、と思って、窓からそっとのぞいてみると、
カラスが、コンポストの蓋を、くちばしで一生懸命たたいている。
(コンポストとは、野菜くずを堆肥に変える、ポリバケツ状の箱の事です。
蓋を「ぎゅっ」と回してやらないと、開け閉めできない。)
かなり長い間コンコンやっていたが、そのうち、音が聞こえなくなった。
「あきらめたかな?」と思って、もう一度窓から見てみると、
なんと、見事に蓋を開けて、
私が投げ入れた「弁当の残り」をむしゃむしゃ食っているではないか。
恐れ入りました。
カラスは、私がいつも蓋を「ぎゅっ」と回して開け閉めしているのを
しっかりと、見学していたわけだ。
そして、回せば開く、という事を、カラスなりに理解していたのである。
私の、カラスに対する尊敬の念が、更に高まったのでありました。
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